長良川ソロツーリングその2 1996/6/2


 長良川鉄道「半在」(はんざい)駅 

6月2日(日曜日) なんだかんだと今日もおれ一人で長良川へ出かけた。
家を出たのは昼ごろだった。
長良川へ出る前にアウトドアショップに寄り、ビルジポンプを 購入する。その後、長良川へ出て、やっぱり千鳥橋を渡り右岸の道路を北上した。 今日の天気が曇りということもあって、河原に出ている人の 人数はやや少ないようだ。
新美濃橋のところで国道156号線に出て、一路美並村へ向かった。 国道と並行して走る長良川鉄道の駅をチェックしながら走る。 途中、洲原神社の河原へ入る。急な坂を下りて河原へ出るのだが 駐車スペースがあまりない。砂利の坂を上れば広いところにいけるが ちょっと危なそうなのでやめた。川はとても静かで、落ち着いたところだ。 夏になると、ここでキャンプをしている人がいるのを何度か見たことを覚えている。
とにかく先週の川下りのゴール地点である美並苅安の三城橋の すぐ上流にあるところに艇を置くことにした。 ちょうどラフティングをスタートした艇が3艇ほどいた。
すぐに車で折り返し、ゴール地点をさがすために川下の方へ向かった。 車が置けるところで、しかも川から艇を運び出しやすいところ はすぐには見つからなかった。しかも、途中で交通事故があったので、 渋滞している。なんか最近やたらと事故を見るなあと思いつつ 事故現場を見る。驚くことに直線で、見通しのよいところで 事故っていた。センターライン付近で対向車同士が衝突したら しく、車の片方を激しく損傷していた。一方の車はサスペンションごと タイヤが吹き飛んでいた。おそらくどちらかの車が川を見るなど していたのだろう。おれも気をつけなくてはならないと思う。
結局、勝原橋までやってきた。ここは、左岸がラフティングの ゴール地点になっているらしく、ちょうどマイクロバスが たくさんのお客さんをのせているところだった。 ちょっとした広場があり、川からすぐ上がれるところもあるので ゴール地点としては絶好の場所だ。さっそく車を置くことにした。
先週はテクテクと小一時間歩いて、美並苅安から深戸まで歩いたが、 今日は、長良川鉄道を利用するとはじめから決めていた。 すぐに勝原橋から歩いて5分ほどの「半在(はんざい)」駅 へ急いだ。しかし、時刻表は全くしらべていなかった。 現在2時ちょうど。こわごわホームの時刻表を見てみると・・・
次の電車は1時間後の3時4分ではないか。思わず歩こうかと 思ったが、初志貫徹。待つことにした。腹もへっていたので、 すぐ近くの国道沿いの「アルプス」という店でエビフライ定食を 食べた。赤だしや茶碗蒸しまでついていて、とてもボリューム があったので、ずいぶん腹がふくれた。漫画本もたくさんあったので、 たいくつもしない。また来ようかと思う。
3時4分きっかりに電車は来た。レールバスというだけあって バスのように後部から乗り、整理券を取る。降りるときに ワンマンバスでおなじみのベルトコンベア付きの料金支払い機 にお金をちゃりんちゃりんと入れるのだ。 結構人はたくさんのっていた。(20人以上) 最初の駅「大矢」では駅構内で複線になっており、上りの電車と すれちがった。美並苅安まで10分もかからずについてしまった。 三城橋を走っていくと、下にラフティングツアーが3艇下っていくのが見えた。 途中で追いつくかなと期待しつつ艇に乗り込んだ。
スタート地点から間もなく瀬が近づいてくる。大した落ち込みはないのだが、 先週下ったところより、石が多いので油断するとひっかかる。こわごわ

 河原で休憩する。 

進んでいく。そのうち、ラフティングツアーに追いつく。 下見のときに、郡南中学校裏の瀬を見ていたので、注意しながら下ろうと 思っていたが、先にラフティングが下っていく様子を見ていた。 3艇下った後でおれが行く。近くへ寄って様子を見るがよくわからなかった。 まあ、いいかとおもって思い切っていくことにする。 するとすさまじい音とともにあっというまに激流に吸い込まれてしまう。 行くしかない。あっというまもなく、激しいなみが体にあたる。 落ち込みもあり、フワッと浮いた感覚もあった。とにかく何とかクリアしたが、 ほっとするまもなくそのまま正面の岩に近づいてしまった。 パドルでつついてみようと身構え、バランスを崩さぬように岩をガキッとやって みたのだが、その瞬間、なんと沈してしまうおれだった。
一瞬の出来事だったので、気がついたら水の中だった。転ぶ前にリカバリーできれば いうことないのだが、どうしようもなかったようだ。 でも、おれにしては上出来だったのは、その後だ。意外に落ち着いて体勢を整え ロングロールに挑戦した。するとすんなりできるではないか。練習の成果があったのか おれは、川下りで初沈したが、ロールで復活できたのだ。なんだか、とても うれしかった。
その後、ちょっとした瀬が何度か続いたあと、ラフティングチームはゴールに たどりついたようで、川から出た。外人のインストラクターが3人ほどいて、 とても陽気にはしゃいでいた。ゴール地点では、みんなで水をかけあったり、 お互い落としあったりとても楽しそうだった。おれは相変わらず一人で下っていく。 次はいよいよ大矢駅ちかくの大きな岩にはさまれた、瀬だ。
大矢に近づくにつれて、川の中の岩が大変多くなってきた。おじいさんが一人釣りを している。石がごろごろしていて浅かったので、少し岸を歩いた。石が少なくなったところで、 再び下る。すぐに流れが速くなり、やはりあっという間に激しい流れに吸い込まれた。 ここは、岸から見ていたので、ある程度心の準備はできていたが、落差もけっこうあった ので、なかなかのものだった。クリアしたあと、大きな岩の上から瀬を撮影した。

 大矢の瀬 

ここをすぎたら、あとはもう楽だった。4時もすぎていたので、急いで下ることにした。 しかし、途中の瀬で、休憩したときとんでもないことに気づいた。なんと、 防水のバッグをどこかに忘れてしまったのだ。
知らないうちに、パドリングが速くなった。あせってゴールを目指している。 もう、腕の疲れなんて言っていられない。どんどん進んだ。ゴールについたとき 自分の不幸中の幸いに喜ぶ。車の鍵はべつのバッグにいれておいたのだ。助かった。 川からあがり、大急ぎでカヌーを片づける。
とりあえず車にのり上流を目指す。頭の中でどこで荷物を出し入れ したのか、ひたすら思い出す。写真を撮ったところが怪しいと いうことで、最後に撮影した大矢駅近くの瀬に下りようと 考えた。ところが国道が走っている右岸と違い、左岸側は 狭い道で民家も多く、駐車できるところが少ない。 瀬のあるところからずいぶん離れたところに駐車して、河原に 下りる。竹藪や小さな小川を越えてやっとのことで川まで出た。 釣りをしているおじいさんがまだいた。 川沿いに下流方向へいくと、やがて瀬が見えてきた。 大きな岩をひとつひとつ越えて、瀬の下までいくと、あったあった。 青い防水パッキングが・・・。とてもうれしかった。

忘れたパッキング(大矢の瀬のすぐ下で) 

今回の大きな教訓。荷物を忘れないこと。
今度はカヤックの上部に「忘れ物注意」と書いて置こうと思った。

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