海技免状の更新

 

原文:2000年作成
追記:2007年9月10日

四級小型船舶操縦士の免許を取ってから、早や4年が立ちました。

免許を取った時に利用した教育会社から「更新時期がきました。11000円払って下さい」との葉書が届きました。

なに、免許の更新後時に10000円もかかるだと?車の免許だって、3000円くらいだぞ。しかも、講習会場が刈谷・岡崎・豊田なんて遠い所ばかりだ。確か試験を受けたのは名古屋市だったのに....これは何かあるな。

よくよく読んでみると、「更新手続きは、自分自身でやる方法と海事代理士に依頼する方法があります」となっている。少し読んでみると何の事はない、車の免許より少し手間暇かかるくらいで、海事代理士に依頼するほどの物でもないと分かったので、自分で手続きを実施することにして見た。


1.情報の入手
まずは情報の入手だ。某XXスクールは単なる代行だろうし、きっと裏にちゃんとした(運輸省下請けの)組織があるに違いない。

XXスクールから届いた資料や、運輸省ホームページ内のリンク集を頼りに、「財団法人日本海洋レジャー安全・振興協会」なる物を見つけた。こちらはレジャー利用の人を主な対象にしているようだ。もう一つ何とか言う組織があって、こちらは漁船・商船など海技免状を正に生業(なりわい)としている人の為の組織の模様。

URLは右記の通り。http://www.kairekyo.gr.jp/

講習会はこの協会でだけ開いているとのことで、全国の講習日程や、手続き方法、協会の各地区事務所案内も乗っている。講習申し込み用紙もPDFでダウンロードできる。

私は名古屋市民なので、金山にある中部事務所に直接出向くことにした。

日建ビルという所だが、近所に20100円程度の駐車場や、パーキングメーターもあるので、車で行っても困らない。地下鉄東別院と金山の中間で、バスだと古沢町(ふるざわちょう)バス停がよいようだ。

事務所は平日9時からやっている(土日祝休み)。GW谷間の51日も開いていた。

2.情報の入手

更新の条件は船長として1ヶ月以上乗船している云々と言うのもあるが、やはり講習を受けるのが手っ取り早そうだ。身体検査も講習の時に合わせて受けると730円と格安。

持っていくもの

海技免状 当たり前だな
写真 3cm×3cm(事務所のカッターで切れます)
お金 3890円(講習料+身体検査料)

事務所でやること
以下の内容は15分程度で終了する。

申込書記入 用紙はその場でもらえる。HPでもPDFでダウンロード可能。

海技免状に書かれている項目を写すことになる。印鑑は不要。

ここで、講習会場・日程を選ぶ。私は513日(土)午後からの名古屋市を選んだ。

更新手続きを依頼するか」という欄があるので、ここは「いいえ」と答えた。この場合、自分で直接運輸局に出向くことになる。会社の近くだから、これは苦にならない。

海技免状のコピー 事務所のお姉さんが無料でやってくれました。
写真提出(1枚) 昔の証明写真の残りを使った(規則上は6ヶ月以内らしい)。写真は後日、更新手続きでももう1枚必要になる。5cm四方の写真を持っていったら、便利なカッターでお姉さんが3cm四方にカットしてくれた。
講習料支払・

預り証受領

上記の通り3890円払うと、預り証をもらった。当日はこれと、海技免状を持って会場に行けばよいようだ。
おまけ

....更新手続き書類購入

運輸局でも購入できるらしいが、ここで買っておいた。300円である。

マークシートと、納入書である。更に運輸局の地図と手続き・記入要領と、お姉さんの解説がついてくるので、ここで購入しておいた方がよいだろう。

ちなみに、運輸局でも同額で購入できるそうだ。

3.講習

(この項、2007年9月追記)

当日は一応、預り証を持参して会場に向かう。
会場の係員(講師も兼ねている)に名前を申告し、出席を取ってもらう。
そのあとすぐ、教室の一番後ろで身体検査を受ける。と言っても、視力検査だけ。他の項目は見れば分かるもんね(自動車免許の更新と同じ)。

指定席のような気がするが、自由席かもしれない。席には教科書など一式が置いてある。
講義は教科書の内容をかいつまみ、ビデオも交えながら1時間だか2時間程度。これも自動車免許の講習と同じような内容。

最後に、自分で運輸局に更新に行く人だけ残されて、受講を証明する書類と、健康診断書を授与される。業者に更新を全面委託している人は、そのまま何も受け取らずに帰る。
と言うことは、海事代理士や某XXスクールと言った所も、結局はこの振興協会に全て下請けに出してる(と言うか丸投げ)と言う事だな。これで1万円は良い商売だなあ。

内容は2005年の更新時も変わりません。

4.更新手続の準備

実はこの4年の間に結婚致しまして、その時に本籍地も変わっているんです。

本来ならば速やかに、本籍(海技免状では府県のみ)を訂正する必要があるのですが、中部運輸局に聞いた所「更新手続費用と訂正手続費用それぞれ1600円ずつかかる。用紙も300円の物を2通必要」となかなかお役所的な料金制度なので、ややこしそうだし今回は諦めることにした。(更に、住民票(本籍地記載)か戸籍抄本も必要)

ちなみに自動車運転免許の記載事項変更は「無料」(愛知県)である。まあ、自動車免許証は色々な所でIDカードとして使われるという事情もあるのだろうが。

海技免状も、訂正手続単独の時は仕方ないとして、更新手続と同時に実施する場合などは、もちょっと料金的・用紙的に配慮を頂きたい物である。

5.更新手続

(この項も、2007年9月追記)

2000年の時は、上記の手続があほらしくて、訂正手続はしなかった。
名古屋市役所西側の役所ばかりが集まったビルの中に運輸局がある。確か2階だと思うが、法務局があり、ここに印紙売場がある。申請書類を見せるとすぐ、適切な印紙を貼ってくれる。(無論お金を払う必要がある)
これを持って、上の方の階の海事担当のオフィスに行く。カウンターがあるだけで、窓口と言う訳ではない。普通のオフィスであり、カウンターのところには誰も座ってない。
オフィスに座ってる人に適当に声をかけ、書類を見せる。じゃあすぐ免許作ります、と言って待つこと数分。ラミネートされた新免状の出来上がり。旧の免状も(パンチした上で)返してもらえる。そのまま受け取らなくても良い。

2005年の時は、制度が大分変わった。
まず、『免許証』制度が施行されたのに伴い、つまり自動車免許と同様に『身分証明証』にもなりうるようになったのに伴い、本籍を『本籍地記載の住民票』で確認することになった。(1回のみ。2回目の更新から不要) 
そのせいか、自動車免許同様、更新手続の際に訂正手続も(同額で)実施出来る様になった。無論今回は、私も本籍地を訂正した。
ついでに言うと、更新料もちょっぴり下がり、1350円になった。

免許証の形も、これまでの縦長から、自動車免許証と同じサイズの横長形式になった。
資格・級別も変わっており、私は『二級・特殊』となった。元々私は四級(5トン未満、5海里以内)だったが、外圧による規制緩和でトン数規制が無くなり、小型船舶の限界(20トン)まで何でも運転できるようになった。但し、沖合に出る為の勉強・試験は受けてないので、5海里以内のまま。これが新二級である。更に、水上スクーターは(陸上の二輪車のように)別免許『特殊』になったが、これも旧資格からの移行制度に伴い、私は自動付与された。

それ以外の手続などは変わらない。持参するものも同じ。

5.まとめ

(この項も、2007年9月追記)

別にまとめるほどのことは無いが、手間も時間も大して変わらないので、自分で手続した方がよい。
特に私は、中部運輸局のそばに勤めている事もあり、面倒は全然無い。中部運輸局には駐車場があるので、車で行っても困らない。振興協会への講習申込もそうだが、私は出張帰りに寄って行った。

ただ、『もうすぐ有効期限ですよ』と言う案内は来ないので、そこだけは自分で管理が必要。Yahoo!カレンダーにでも登録しておこう。

進捗があれば、その都度更新します。 ・・・思いついたので、2007年9月10日に更新。